「音楽は、最初からずっと、インクルーシブだ」

逗子は、空と海が出会う街。住む人にも、訪れる人にも、穏やかな気持ちになれるよい空気があふれるところです。

この場所で昨年産声を上げた「逗子ライブインクルーシブ」は、トップスターと障がい者アーティストが一緒にひとつのステージを作り上げる、新しい形のコンサートです。そこにはジャンルの壁も、主役も脇役もありません。あるのは、音楽の素晴らしさを伝えたい、という共通の想い、それだけです。

思えば音楽ははるか昔からとてもインクルーシブな存在でした。人類が文字を持つ前から、喜びや悲しみが、歌や踊りとして伝承されてきたのです。分断の時代と言われる現代でも、ひとつの音楽がその隔たりを埋めてくれることがあります。すぐれた旋律には、人間の存在を超越する不思議な力があると思います。

昨年3月に第一回を開催したこのコンサートは、おかげさまで多くの参加者から嬉しい感想や高いご評価をいただき、結果、今年度の神奈川県の文化支援プログラム「マグカル」にも採択されました。演奏する側だけでなく、聴いていただくお客さまにも、障がいを気にせずに楽しんでいただけるよう、今年は手話パフォーマンスやMCの手話同時通訳を取り入れたりと、さらなる進化を進めてまいります。

音楽が持つ力で人と人がつながり、認め合う社会を目指して、インクルーシブとは何かのひとつの答えがここにあると信じて最高の公演を目指してまいますので、ぜひお足運び賜りますよう、お願いいたします。


逗子ライブインクルーシブ実行委員長
宮澤 久美

プロデューサー
坂本 淳